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ハルシュタイン閣下「私たちの日常を撮影する!」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 07:52:15.37 ID:9v6rElOF0
寝落ちしちゃった
http://logsoku.com/thread/hayabusa.2ch.net/news4vip/1345820645/  の続きです

―――翌日

閣下「グーテンモルゲーン! よわっちい地球人のみなさん、いかがお過ごし?」

閣下「<<黒い月>>総統の、あのハルシュタインですよ!」

閣下「一昨日、昨日とマコト、ヤヨイの順で日常を撮影してきたけれど」

閣下「そろそろ分かってきたころかな? 支配された方がよっぽどいいと!」

閣下「残念ながらまだ、この企画は続いています。もう戦闘意志は風前の灯というものでしょうね!」

閣下「追い打ちをかけるように、今日も行くよ〜!」


閣下「というわけで、ここは幹部の一人、イオリの部屋の前だよ」

閣下「その輝かしいおでこと、残虐非道な性格……昨日までとは打って変わって」

閣下「萎縮というアプローチでもって、あなた方の戦闘意志を削ろうというところかな」

閣下「とまぁ紹介はさておき、早速入ろう! イオリ、イオリ〜!」

閣下「……イオリ! 開けて〜? あれ〜? イオリ〜?」

閣下「……あれ?」

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:00:22.43 ID:Fdg1WVm+0
ハイサイ

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:02:02.23 ID:9v6rElOF0
イオリ「うるさい! 部屋の前でそんなに騒がないでよ!」ウィン

閣下「あーひっどい! 朝最初に会った時の挨拶がそれ?」

イオリ「あぁ、アンタめんどくさい!……けど、仕方ないわね」

イオリ「……すぅ、ごきげんよう、ハルシュタイン! 調子はいかが?」キラリン

閣下「さんを付けろよデコ助野郎ォ!」クワッ

イオリ「……」

閣下「……ハルシュタインです。ヨロシク!」

イオリ「……」

閣下「……」

イオリ「……」

閣下「……ごめんなさい」

イオリ「よろしい」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:06:26.26 ID:9v6rElOF0
イオリ「ていうかアンタ、いちいちテンション高すぎるのよ」

閣下「しょうがないでしょ、イオリと一緒の一日なんて初めてなんだから」

イオリ「?……まったく、悪の天才科学者が聞いてあきれるわ」

閣下「まぁそう言わずにさ」

イオリ「分かってるわよ。これも作戦(笑)なんでしょ」

閣下「うん……そうだけど……笑わなくてもいいじゃん……」シュン

イオリ「それより、私そろそろ朝食にしたいんだけど」

閣下「あ、いいね! 私も抜いてきてるから腹ペコなんだー。何食べるの?」

イオリ「何っていうか……とりあえず上級食堂に行かなきゃ」

閣下「お、幹部らしい! 最近行ってないんだよね、何か変化はあった?」

イオリ「来れば分かるわよ」スタスタ

閣下「あ、待ってよ〜」タッタッタ

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:09:43.32 ID:9v6rElOF0
イオリ「いつもの」

ウェイター「……外で一度食べたものは食べない派ではありませんでしたか?」

イオリ「言ってみただけよ。今日から地球の新メニューいくつか入るんでしょ? 軽めの適当にひとつ」

ウェイター「かしこまりました。総統閣下はいかがなさいますか?」

閣下「甘いものでおすすめある?」

ウェイター「地球の料理であれば、こちらのメニュー表に……」

閣下「……コレとコレで」

ウェイター「かしこまりました。っあオーダー入りぃぃぃいいやすっ!!!!」

閣下「うっるさ」

イオリ「元気のベクトルを間違ってるわね。ハルシュタイン、しっかり教育しておいてよ」

閣下「……はぁ、分かった。タカネに言っておく」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:12:21.38 ID:9v6rElOF0
閣下「イオリって、いつも食事はここなの?」

イオリ「ほぼね。たまにヤヨイと下級回ったりするけど」

閣下「あ〜、昨日行ったよ。塩パスタをおすすめされたけど……ねぇ、なんであんなに味薄いのが食べられるの?」

イオリ「蓼食う虫も好き好きってね。何も下級食堂のメニューが全部そのレベルじゃないわよ」

閣下「それはそうだろうけどさ……じゃあ、イオリの御眼鏡にかなうのってあった?」

イオリ「……多分あった。けど、名前を忘れちゃったわ。その程度」

イオリ(本当はヤヨイと一緒なら全部おいしいと感じる……なんて言えないわ……)

閣下「ふぅ〜ん……じゃあ、もうちょっと拡張した方がいいかな?」

イオリ「……そのあたりはタカネと慎重に相談しなさい。けど、下手すると下手するわよ〜!」

閣下「どういうこと?」

イオリ「……それは自分で確かめなさーい!」

閣下「えーっ、イオリの意地悪!」

イオリ「どうせ明日はタカネと行動するんでしょ?丁度いい機会じゃない」

イオリ(絶対大変なことになるわね…にひひ♪)

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:15:10.58 ID:9v6rElOF0
イオリ「ふぅ……なかなかだったわ」

閣下「……!? っんぐ! な、何でコーヒーがブラックなの!? 甘いのを頼んだはずなのに!」

イオリ「あら、食べ物が甘かったんだからちょうどいいじゃないの?」

閣下「ダメだよ! こういうのはバランスじゃなくてアベレージ! 甘いと言ったら甘いもの!」

閣下「あまみは貫き通さなくちゃならないんだよ!」

イオリ「……ふぅん」

イオリ「やっぱりちょっと理解できないわ。しつこいでしょ、だって」

閣下「ん〜……まぁ、イオリは無駄に舌が肥えてるからね、無駄に」

イオリ「…………安心なさい、アンタも今に肥えるわよ」

閣下「……そりゃあ成長期だもん。主に胸とか」

イオリ「尻の間違いでしょ? まぁ膨らみすぎて奇乳なアンタも見てみたいけど」

閣下「あはは、イオリは膨らむことさえないからねー」

イオリ「そうね、羨ましい限りだわ。あ〜あ、太りたい。ダイエットって試練を経験してみたいわ〜」

閣下「あはははは」

イオリ「にひひひひ」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:20:01.15 ID:9v6rElOF0
閣下「イオリは確か、戦闘系を管轄していたよね」

イオリ「そうよ。戦闘の技術から心構えまで、何ということなくこなしてるわ」

閣下「じゃあ、日常勤務はコーチング?」

イオリ「そうね。でも今日は違うわ。アズサイズの点検っていうか、改造の日よ」

閣下「ええ、なんで!? 今日撮影だって言ったじゃん! 企業秘密だよ!」

イオリ「何あわててるのよ。別に最終兵器じゃないんだからいいじゃない」

閣下「そりゃそうだけど……」

イオリ「むしろ『コレより上があるなんてー、もう抵抗するだけムダだーん!』って感じになるわよ!」

閣下「あ、今のちょっと面白かったよイオリ」

イオリ「……///」

閣下「いやほめてないけど」

イオリ「ほめてないの!? ていうか今のはそういう赤面じゃない!」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:22:08.90 ID:jqRbUyzr0


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:24:27.95 ID:9v6rElOF0
閣下「……正直、コレ以上進化させようがないと思うんだけど」

アズサイズ「……」ドォーン

イオリ「特に不安ってわけじゃないんだけどね、少し思いついたから」

イオリ「ほら、あの頭のアレ、武器にできないかなって思ったのよ」

閣下「アレを? ……うーん、確かに命を刈り取る形はしてるけど」

イオリ「どこがよ。でもまぁ、方向性としてはそんな感じ」

イオリ「どうせなら取り外し可能にして、鎌にしちゃおうかなって」

閣下「やっぱり命を刈り取る形じゃない!」

イオリ「もうそれやめてよ! 逆にカッコ悪く見えるでしょ!」

閣下「……んふふ」

イオリ「……何笑ってるのよ、気持ち悪い」

閣下「いや、じゃあなんでアズサイズって機体名だったのかなって……」

イオリ「え? ……語呂じゃ、だめだったのかしら……」ウーン

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:27:35.68 ID:9v6rElOF0
イオリ「キサラギの戦闘データが欲しいんだけど」

閣下「あ〜……今渡してるので全部だね」

イオリ「……この際、ダメもとで挑んでみようかしら」

閣下「あ、それは駄目。許可できないよ」

イオリ「どうして? てっとり早く勝利に近づくと思うんだけど」

閣下「う〜ん……正直手近な勝利より、イオリの安全を優先したいんだよね」

イオリ「はぁ? 膠着状態とはいえ仮にも戦争なんだから、犠牲はつきものでしょ?」

閣下「そうなんだけどさ〜……うぅ〜ん」

閣下「とりあえず、この撮影企画が終わるまでは待ってくれないかな!? お願いだよ!」

イオリ「もちろんそのつもりよ。これ、被害減らす作戦なんでしょ? …………だけど、忘れないでね」

閣下「……」

イオリ「いずれにせよ、私たちは戦わなくちゃいけないんだから」

イオリ「拡散と反応を見次第、私は行くつもりだからね」

閣下「……」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:31:02.53 ID:9v6rElOF0
イオリ「さて、アズサイズの点検終わり」

閣下「……」

イオリ「……なぁに沈んだ顔してんのよ! 大丈夫よ、死なないから」

閣下「……分かってるよ……」

イオリ「もうほんっと……めんどくさいトップよねアンタ……あら、アレは……」

ヤヨイ「あ! イオリちゃんにハルシュタインさんだー!」バッサバッサ

閣下「ヤヨイ! どうしてここに?」

ヤヨイ「巡回です! こっちに笑顔が足りてない感じがしたので!」

閣下「わ、分かるものなんだソレ……」

イオリ「ふふん、ヤヨイを舐めないでね?」

ヤヨイ「私が感じたのはお二人だったんですね。何かあったんですかー?」

イオリ「ふん、コイツがいつまでも腑抜けた考えしててね」

閣下「なぁ!? トップとして、仲間を思いやるのは当然でしょ!? この鏡!」

イオリ「そんな甘っちょろい考えで宇宙征服!? 笑わせるわ、この糖!」

閣下・イオリ「言ったなこのォー!!」

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:35:27.45 ID:9v6rElOF0
ヤヨイ「あ……あぅ……」オロオロ

閣下「仲間見捨てて勝利したって、その先には統治しなきゃならないでしょ! レジスタンスとかどうするのよ!」

イオリ「圧殺に決まってるわ! 問題がない集団なんてありえないのよ!」

ヤヨイ「ふ……二人とも……」キョロキョロ

閣下「それ絶対に再発するじゃん! 問題は根底から絶たない限りダメなんだよ!」

イオリ「それが不可能だから苦労してるんでしょ!? 妥協も必要だってことが、どうして分からないのかしら!!」

ヤヨイ「あぁ〜〜〜……うぅ〜〜〜……!」ワナワナ

ヤヨイ「ス、ストーーーーーーーーップ!!!」

閣下・イオリ「!!」ビクッ

ヤヨイ「二人ともストップ! どうしてケンカしちゃうんですか!? カメラだってまだ回ってるんですよ!」バッサバッサ

ウォント『ジーーー……』

閣下「それは……! ……その……」

イオリ「コイツの物分りが悪いからっ……」

ヤヨイ「それ以上はめっ! 次争いの種になるようなこと言ったら…………」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:38:11.34 ID:9v6rElOF0
閣下「イオリさん、すいませんでした」

イオリ「こちらこそすいませんでした、ハルシュタイン様」

ヤヨイ「うっうー! 完全解決ですー!」バッサバッサ

イオリ(あの後、ハルシュタインにすぐアイ・ウォントを止めさせて)

イオリ(そのあとすぐ、ヤヨイのお説教が始まった。怖くはなかったけど)

イオリ「……」

イオリ(……でもよかった。これで地球人には、ヤヨイはかわいいマスコットとしてのみ認識されるでしょうね)ホッ

閣下「……うん、私もほっとしてるよ、イオリ」

イオリ「……あれは、他の誰にも見せられないわ」

閣下「うん……」

閣下「……かわいかったね」

イオリ「怒ったヤヨイ……麻薬よ、あれは。さすがにこれを放送するのは気が引けるわ。あ、鼻血出てきた」

閣下「私たちは何も、地球を滅ぼそうとしてるわけじゃないからね……」

ヤヨイ「? お二人とも、何の話をしてるんですかー?」キョトン

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:41:03.35 ID:9v6rElOF0
イオリ「もうそろそろ一日も終わりね。夕食にしましょう」

閣下「どこで食べるつもり?」

イオリ「……ヤヨイ、中級食堂行ける?」

ヤヨイ「はい、行けますよー!」

閣下「そっか、何もヤヨイはお金に困ってるわけじゃないんだったよね」

ヤヨイ「はいー! 下級食堂に行くのは、ただなんとなく落ち着くからです」

イオリ「困ったものよね、この傾向。身の丈にあった行動をって言葉は、なにも背伸びを抑制するためだけのものじゃないのよ」

閣下「猫背になったら、年齢よりおばちゃんに見えちゃうよね」

ヤヨイ「うぅー、何の話か分かりませんー」

イオリ「……まぁ、ヤヨイには関係ないかな」

閣下「まだまだかわいい盛りは続くんだしね」

ヤヨイ「?」

イオリ「何でもないわ。さぁ、行きましょう」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:44:27.31 ID:9v6rElOF0
イオリ「日替わりパスタひとつ。あんたたちは?」

閣下「このスウィートハンバーガーっていうのにする!」

イオリ(こいつどこまで甘いのが好きなのよ……)

閣下(ハンバーガーって何だろう? あぁ、楽しみ〜!)キラキラ

ヤヨイ「あうぅ……どうしよ……私、イオリちゃんと同じのにします……」

イオリ「……日替わりパスタ2つと、スウィートハンバーガー。以上よ」

ウェイター「かしこまりました! ッェーイ、ゴチューォンハイリィィヤッ!!」 ウーーーーーーイ(ォライ、ォライ>

閣下「ここもここでうっさ」

イオリ「タカネには真剣に話付けときなさいよね。こいつらはマニュアル通りにやってるだけなんだから」

閣下「まともなのは下級食堂だけか……」

ヤヨイ「でもこの感じ、嫌いじゃないですー!」ペカー

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:49:10.32 ID:9v6rElOF0
―――イオリの部屋の前

イオリ「撮影とやらはこれで終了の予定よね?」

閣下「そうなるね。昨日、一昨日からするとちょっと物足りなかったかな」

イオリ「普通、そういうのって本人の前で言う……?」

閣下「えへへ、もちろんウソだよ。今日も楽しかった、ご協力感謝してあげる!」

イオリ「無理に閣下要素出さなくてもいいってば……」

ヤヨイ「どっちかって言うと、いつものハルシュタインさんの方が好きかなーって」

閣下「そ、そう?」

ヤヨイ「はい! やっぱりやさしいのが似合ってます!」

イオリ「アンタは両極端なのよね。飴と鞭の使い分けができてないのよ」

閣下「あぅ……精進してます」

イオリ「……まぁ、だからこそ私たちが一丸となって、支えてやらなきゃって気持ちになってるのも、また事実だけどね」

閣下「……イオリィ……」

イオリ「……何よその気持ち悪い顔……」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:53:23.65 ID:9v6rElOF0
閣下「うん、イオリの気持ちはよく分かったよ!」

イオリ「はいはい、分かったらさっさと帰りなさい」シッシ

閣下「それも愛情の裏返しだってのもバレバレだね! それじゃあ今日はありがとう! おやすみ〜!」ヒラヒラ

イオリ「……」

閣下「……」チラ

イオリ「だぁもう、おやすみ! これでいいでしょ?」

閣下「……」ニッコリ タッタッタ……

イオリ「まったく、騒々しい一日だったわ。もう二度とごめんだわ、こんな悪ふざけ」

ヤヨイ「……えへへ、そんな笑顔で言うことじゃないよ、イオリちゃん」

イオリ「……ヤヨイも、今日はもう帰りなさい」

ヤヨイ「うん! おやすみなさい、イオリちゃん! それじゃあねー!」バッサバッサ

イオリ「えぇ、おやすみ、ヤヨイ」ニコリ

イオリ「……ふぅ」

イオリ「……にひひ、本当に。騒がしい一日だったわ……」ニッコリ 

                        ―――イオリ編終わり―――

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:56:23.82 ID:9v6rElOF0
―――翌日

閣下「うぃーっす。ハルシュタインだよー」ヒョッコリ

閣下「今日はなんと、この日常撮影企画の最終日なんだよね、残念ながら」

閣下「マコト、ヤヨイ、イオリとみてきて、いかに愚かな地球人といえども」

閣下「私たちへのイメージは、とっても良くなったんじゃないかな」

閣下「まぁ、とどめのつもりで、今日も張り切って行っちゃうよー!」


閣下「というわけで最後の幹部、タカネの部屋の前ですよ!」

閣下「幹部一のスタイルと、私に次ぐ総合力と、私をしのぐほどの安定感を誇るタカネは」

閣下「果たしてどんな面妖な日常を晒してくれるのでしょうか!」

閣下「早速入っちゃいましょう! タカネ、タカネ〜!」ウィン

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 08:59:07.24 ID:9v6rElOF0
タカネ「おはようございます、ハルシュタイン殿」

閣下「おっはよう! 今日も砂時計を連想させるほどのナイスバデェだね!」

タカネ「ふふ、それは所謂【せくしゃら】にあたるのではないでしょうか」

閣下「私は上司だからね、特権だよ」

タカネ「おや、これはまんまといっぱい食わされてしまいましたね」

閣下「タカネもまだまだだね! 精進を怠るなかれ〜!」

タカネ「えぇ、努忘れることなきよう尽力しましょう」

閣下「それでよい、あははは!」

タカネ「うふふふふ」

閣下(……あ、あれ……何の話だっけ?)

タカネ「まだ何も始まってはおりませんよ」

閣下「あれ? 今声に出して……あれ?」

タカネ「ふふ、実に面妖でしょう?」

閣下「……うん、面妖だね」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:03:07.73 ID:9v6rElOF0
閣下「タカネってあんまり食べ無さそうだけど、実はけっこう食べられる人って印象だなぁ」

タカネ「おや、私はいたって普通の量だと思っておりますが」

閣下「うん、まだ知らないから何とも言えないんだけどね。それで、朝食はどうするの?」

タカネ「はい、今日はその撮影機器もおりますが、あくまでいつも通りでよろしいのですね?」

閣下「うん、そうだよ」

タカネ「それでは、れすとらん街に参りましょう」

閣下「レストラン街? ていうと、最近地球から取り入れた、あの雑多としたシステマティックロードか」

閣下「うん、私もまだ歩いたことしかないから、エスコートよろしくね!」

タカネ「おや、それは勿体ない。ですがご心配なく」

タカネ「朝のみですがしっかり、ご紹介させていただきましょう」ニッコリ

閣下「よろしくねー!」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:06:34.20 ID:9v6rElOF0
タカネ「さすがに特産品とあって、中級食堂よりは値が張りますが」テクテク

タカネ「製法、素材は、私が自ら地球に足を運び、見積もって入手してきた」

タカネ「いわば本場の味に限りなく近いものばかりとなっております」

閣下「え、もう地球探索したんだ!」

タカネ「えぇ。ちなみに、今日も地球へは向かう予定ですよ」

閣下「おぉ……なんだか、気合い入ってるね、タカネ」

タカネ「そう見えますか? ならそうなのでしょう。さぁ、早くどこかに入りましょう」

タカネ「場所が場所なので地球産の食べ物しかありませんが、心得は?」

閣下「うぅ……こういうのはゼロって考えてもらっていいから、タカネのオススメでお願い!」

タカネ「分かりました。では、らぁっ……!」ピタッ

閣下「? タカネ、どうしたの?」

タカネ(いけませんっ……今日は地球でらぁめんの日でしたっ……! 一人ならまだしも……)

タカネ「……いえ、ここはやはりハルシュタイン殿の直感でお決めになってください」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:08:35.87 ID:9v6rElOF0
閣下「うぅ〜……舌がヒリヒリする〜……」レロレロ

タカネ「申し訳ありませんでした。止めるべきでしたね」

閣下「ほんとだよ〜! うひぃ……これ絶対お尻から血が出るよね……」

タカネ「ハルシュタイン殿は、辛い物が苦手でしたか?」

閣下「うん、かなり。あんなの、暴力だよ」

タカネ「ふふ、それは残念ですね」

閣下「……もういい! タカネ、地球に行くんだったよね。さぁ、早く準備しよう!」

タカネ「おや……ふふ、分かりました。では、参りましょうか」

―――地球行き宇宙船内

タカネ「あとものの数分で、日本支部に着きます」

閣下「アミマミのいるところ? よくそんな大胆な場所に作ったよね」

タカネ「灯台下暗しというものです。さて、少し揺れますので、ご注意を」ガタガタガタガタ

閣下「……ちょっと改良が必要だねコレ」ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガ

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:10:38.16 ID:9v6rElOF0
―――日本支部

閣下「着いた〜! のちに我らが領有する地に!」

タカネ「ふぅ……やはり山奥にして正解でした。空気が澄んでおります」

???「お〜い、タカネ〜!」

タカネ「? この声は……ヒビキ、ですか?」

ヒビキ「そうだぞ、久しぶり! あ、総統閣下もこんにちは! 技術開発課日本支部長のヒビキです!」

閣下「あ〜、開発課の! 確か、自動戦闘AIを任せてたっけ」

ヒビキ「そう! まだ実戦投入は難しいけど、でも一応は、ホラ!」

ヒビキ「この星の動物たちを模した動物ロボットの開発は成功してるさ!」

閣下「あ、かわいいね〜! うん、予想以上だよ」

ヒビキ「でしょ! いやぁ、地球は独自の生態系を持つって聞いてちょっと不安だったけど」

ヒビキ「見てみればなんてかわいい! イオリとかは、この星の兎って生き物を気に入ってるよね」

タカネ「えぇ、この頃は常に、あのドールを持ち歩くほどです」

ヒビキ「ホント!? いやぁ、照れちゃうなぁ〜」ポーリィポーリィ

閣下(この子が創ったんだね。すっごく分かりやすいなぁ)

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:12:12.02 ID:JFf0u1Jg0
JPY

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:12:54.57 ID:9v6rElOF0
タカネ「ヒビキ、実はかくかくしかじかで……」

ヒビキ「えぇ!? そ、そうなのか……もう、行っちゃうのかぁ……」シュン

閣下(本当に分かりやすいなぁ)

タカネ「……ふふ、ご安心ください。今日はここに留まりますので」

閣下「!?」

ヒビキ「え……ほ、本当か!? 嘘じゃないな!?」

タカネ「えぇ、ですからもうしばらく、お待ちください」ナデナデ

ヒビキ「え……えへへ……/// うん、自分、待ってるよっ!」

タカネ「……ハルシュタイン殿、急なことですが」

閣下「……はぁ……まぁ、爛れた関係じゃないならいいよ」

タカネ「ふふ、ご心配なく。ご厚意感謝します」

閣下「はいはい。ほら、話が済んだらさっさと行こうよ」

タカネ「えぇ。ではヒビキ、また今夜」

ヒビキ「うん! とびっきりの新作料理、たんとふるまってあげるからねー!」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:16:02.15 ID:9v6rElOF0
―――車内

タカネ「ヒビキとは、地球攻略作戦の開始時に知り合ったのです」

タカネ「当時は二人とも、まだ部署も決まっていない新人でした」

タカネ「互いに他者との付き合いを心得ておらぬ私たちがああして出会ったのは、やはり必然であったのでしょう」

タカネ「付き合いは長くありませんし、こうして空を隔てた場所を拠点とすることにもなってしまいましたけれど」

タカネ「それでも、今なお彼女が私の一番の友であると、少なくとも私は胸を張って言えます」

閣下「へぇ〜……。なんか、ごめんね、そんな引き離すような形になっちゃって」

タカネ「ハルシュタイン殿が思い悩むことではございません」

タカネ「現にこうして、私は地球内での活動を自由にできる地位におりますし」

タカネ「それに、たまに会う仲だからこそ見える良さも、あるものだと知ることもできました」

タカネ「すべてはなるようにしてなり、私たちはその中で幸せを見つけるしかない。そういうものなのです」

閣下「……」

タカネ「……つまらない、お話でしたね。申し訳ありませんでした」ペコリ

閣下「……あ〜……いや……」

閣下「……はぁ……そうだね。私にはさっぱり、ちんぷんかんぷんだったよ」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:19:53.08 ID:9v6rElOF0
タカネ「もう少しで到着しますよ。今日の活動予定地です」

閣下「……ずいぶん地球人が多いね。いつもこうなの?」

タカネ「えぇ。我ら『環境管理課』の最近の活動目的は『地球文化から学ぶ』です」

タカネ「そのためには、やはり人が集まるところでないと、と考えまして」

閣下「私たちの事、ばれたりしないかな?」

タカネ「見た目は地球人と、どう見ても一緒ですので、態度さえ目立たなければ」

閣下「うっ」

タカネ「……不安、でしょうか? 大丈夫ですよ」ニッコリ

タカネ「地球人、特にこの島国の地球人は、あまり非日常に対して特別な働きかけをすることは少ないようなので」

閣下「えぇ? それって大丈夫なの? 危機感がないってことだよね」

タカネ「……見てください。ここからでも、私たちの『すてぇしょん』が良く見えますが」

タカネ「誰一人として、足を止めて見上げようとはしておりません」

閣下「……マジか」

タカネ「……まじです」

閣下「……ちょっと本気、出しちゃおうかなー」ゴゴゴゴ

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:22:52.31 ID:9v6rElOF0
タカネ「たのもう!」ガラッ

閣下(それが、地球のあいさつなんだね!)

閣下「……」ピシャ

閣下「タノモーーー!!」ガラッ!

閣下(扉を開けると同時に、タノモーという呪文を唱える! 完璧だね!)

店員「へいらっしゃい!(ん? 何だあの円盤……あ、今噂の宇宙人の人たちか)」

タカネ「豚骨らぁめんをふたつ」

閣下(ふたつ? これは……私の分も頼んでくれたってことなのかな? でも……)

閣下「……ふふふ、ごめんねタカネ。私、そういう施しは受けないつもりだから……」

タカネ「?」

閣下「……ウェイター、同じのを三つよ」

店員「!? へ、へい……あの、合計五つ、となりますが……本当によろしいので?」

タカネ「それは……」チラリ

閣下「無論GOよ。40秒で持ってきなさい」

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:26:53.96 ID:9v6rElOF0
タカネ「ハルシュタイン殿……本当に事態を理解したうえで行動なさっておりますか?」

閣下「理解? 必要ない! 私はここであえてお残しをして、我ら<<黒い月>>の恐ろしさを」

タカネ「! お待ちを。あの……聞き間違いでなければ、今……」

閣下「……ふふ。そう、お残しをするつもりだよ。まさに極悪非道でしょ? これからはわるるんって呼んで」

タカネ「な、なりませんよ!!」ガタンッ!

閣下「えっ」

タカネ「事もあろうにらぁめんでお残し!? それも注文の時点で計画的に!?」

タカネ「私がそのようなことを、許すと思っているのでしょうか!!」ガシッ!

閣下「ヴぁあ!? タ、タカネ!?」

タカネ「良いですか、ハルシュタイン殿!! らぁめんとは―――」

―――約10分後

閣下「―――はい。はい。反省しています」

タカネ「……では、心して戴きましょう。食べられないならば私に回してくださってかまいませんので」

閣下「……お願いします」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:30:25.18 ID:9v6rElOF0
閣下「ズルズル……あ、おいしい」

タカネ「どうやら混雑が良いように働いたようですね。まだ出来たてといって差支えないようです」ガオンッ!

閣下「そういえばレストラン街にも、この料理専門店が……あー!」

タカネ「……ハルシュタイン殿、あまり大声は」

閣下「あ、ごめん。じゃなくて、最近食堂のウェイターの感じがおかしいんだよ! 妙にうるさいって言うか……あれ、タカネでしょ?」

タカネ「うるさい、とは……確かに地球の料理店での掛け声をまにゅあるに掲載しはしましたが」

閣下「ソレ! やっぱりタカネの仕業だったんだね! あれ、うるさいから前のに戻してほしいんだけど」

タカネ「おや、お気に召しませんでしたか? 職員たちには好評なのですが」

閣下「えぇー……いや、もうちょっとおしとやかっていうかさ」

閣下「流石に上級食堂までああする必要はないでしょ?」

タカネ「むぅ……そうでしょうか。ハルシュタイン殿はいけずです」

タカネ「ですが、分かりました。総統命令であれば、せめて上級食堂だけでも変えるよう、指示します」

閣下「お願いね。イオリも苦笑いしてたよ」

タカネ「……いけずです」シュン

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:33:35.17 ID:9v6rElOF0
閣下「ふぅー、おいしかった! 結局4杯も任せることになっちゃってごめんね」

タカネ「良いのです。おかげで素晴らしいさんぷるが取れました」ゴソゴソ

閣下「……そういえば偵察だったよね」

タカネ「はい、これで新しいらぁめんが食堂に並ぶことになります」ニッコニコ

閣下「今までで一番の笑顔だ」

タカネ「それと、下級食堂にも新しく追加できそうです」ニコニコ

閣下「あ、もともと拡張する予定だったんだ?」

タカネ「はい、あとはマコトに予算の話を付けるだけです」

閣下「おぉ……うんうん、とってもいい感じだね! ステーションの拡張も順調に……」

閣下「……あれ? これもう……」

タカネ「どうされましたか?」

閣下「あ、いや……うん……なんでもない……」

閣下(うん……やっぱり最初の目標なわけだし、支配はしないといけないよね……)

タカネ「……なら良いのです。では、そろそろ戻るとしましょうか」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:37:08.01 ID:9v6rElOF0
―――日本支部

閣下「随分買ったね、おみやげ」

タカネ「えぇ。ヒビキと支部の者、それからすてぇしょんの部下たちへ」

タカネ「帰りはあなた様一人なので、支給依頼を頼まれてください」

閣下「はいはーい」

タカネ「それと最後に……ハルシュタイン殿、あなたへ、です」ニッコリ

閣下「え、わ、私に!? いつの間に買ったの?」

タカネ「先ほど寄った、道の駅でです。即席らぁめんというものです」

閣下「らぁめん……お湯を入れて3分で、さっきみたいなのが味わえちゃうの!?」

タカネ「つくづく感じます。この星の者は技術より娯楽を追及して発展してきたのだと」ニヤリ

閣下「……大したものだよね」ニタリ

タカネ「……ふふふっ」

閣下「あははは!」

タカネ「俄然、やる気が出てきませんか?」

閣下「そうだね。私、絶対に地球は支配するよ。みんなのためにも」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:41:13.63 ID:9v6rElOF0
タカネ「……あと、もうひとつ」

閣下「?」

タカネ「少し、外に出ましょう」

・・・。

閣下「うわぁ……綺麗……!」

タカネ「この星から見る夜の空。あの大きいのは月と言うそうです」

閣下「……こっちからだと、こんなふうに見えるんだ……」

タカネ「地球の、大気を通して見る宇宙。美しいでしょう?」

閣下「うん、すっごく!」

タカネ「……奪いたくない、ものです」

閣下「……」

タカネ「イオリには甘いと言われます。それ以上に傲慢であることも分かっております」

タカネ「私たちはあくまで侵略者。戦って、奪う悪の集団」

タカネ「それでも、この美しさだけは壊さぬように戦いたい。私はそう思うのです」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:44:50.30 ID:9v6rElOF0
閣下「それは、やっぱり聞けない相談だよ」

タカネ「良いのです。思い上がった、ただのわがままですから」

閣下「……まぁでも、善処はするよ。やっぱり私も……見ちゃったし。聞いちゃったし」

閣下「知っちゃったから。そして、思っちゃったから。地球は良いところだって」

タカネ「ハルシュタイン殿……!」


閣下「……えっへへ! さ、湿っぽい話はもう終わり! 私はもう帰るよ!」

閣下「タカネはあの小っちゃバカっぽい子とよろしくやるんだよね? 私からもよろしく言っといてねー!」

タカネ「な! ヒビキはバカではありません!」

閣下「あんな隠し事が苦手な子が、バカじゃないわけないじゃーん」スタコラサッサー

タカネ「あ、これ、待つのです!」

閣下「待ちません! アイ・ウォント、私を連れてけー!」ビューン!

タカネ「ぐらいだぁに変形!? め、面妖なっ……!」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:48:09.40 ID:9v6rElOF0
タカネ「はぁ……はぁ……早々に行ってしまわれました……」

ヒビキ「あ、タカネ! 戻ってきてたのか」

タカネ「……おやヒビキ、業務は終了したのですか?」

ヒビキ「うん、今から寮に帰るところ。タカネは今日こっちに泊まるんだよね?」

タカネ「えぇ、そのつもりです。お土産も用意してますよ」

ヒビキ「えへへ……それじゃあ、行こうか」

タカネ「……あ」

タカネ(ハルシュタイン殿……すてぇしょんへのお土産忘れております……)

ヒビキ「タカネ? あ……これ……向こうの人たちへの?」

タカネ「ええ、そのつもりだったのですが」

ヒビキ「あはは、総統閣下らしいよね」

タカネ「……あの方はどこでも、うっかり屋であるという認識で通っているのですね」

タカネ(……ふふ。イオリの言うとおりですね)

タカネ「ヒビキ。きっと、勝ちましょうね。私たち全員で」

ヒビキ「? うん、なんかよくわかんないけど、やる気があるって大事だよね!」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:51:44.84 ID:9v6rElOF0
―――ステーション

閣下「ごめんね、まさか忘れるなんて……あ、いや、本当に……ただのうっかりで……」


マコト「閣下はいったい何をしてるんだろうね」

イオリ「タカネがここの職員にって買った地球のお土産、向こうに忘れちゃったんだって」

マコト「それの通信か。相変わらずだね」

イオリ「まったくよ! 少しは成長の兆しでも見えればいいのに」ヤレヤレ

マコト「それがいいんじゃないか、支えがいがあって」

イオリ「アンタは過保護なのよ! そういう態度も、アイツの成長を妨げる遠因のひとつなんじゃないの?」

マコト「あはは、まっさか〜」

イオリ「……ふん、まぁいいわ。とりあえずこの馬鹿みたいな作戦は終了したのよね?」

マコト「馬鹿は余計だよ。けどまぁ、そういうことらしいね」

イオリ「……吉と出るか、凶と出るか」

マコト「……」

イオリ「……準備はしておくわ。おやすみなさい」

マコト「……おやすみ」

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:55:22.92 ID:9v6rElOF0
―――二週間後

アミ「マミー! キサラギの脚部点検終わった?」

マミ「バッチリさぁ! そっちは?」

アミ「当然! そろそろおやつにしよ→YO!」

マミ「賛成→!」

…。

マミ「さてと、そろそろアニメの時間かな」

アミ「もう始まっちゃうかも! というわけでポチっとな!」

テレビ『続いては、各地のそらもよ―――ザザ!』

アミ・マミ「!?」

テレビ『――ザ―…あ、あー…え、もう映ってる?』

アミ「こ、これは…!」

マミ「…ハ…ハ…」

アミ・マミ「ハルシュタイン!!」

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 09:59:29.74 ID:9v6rElOF0
閣下『ゴホン! ……ごきげんよう、地球人の諸君』

閣下『私が<<黒い月>>の総統、ハルシュタインよ』

アミ「どういうことだいコレは!?」

マミ「まさか……電波ジャック!?」

閣下『本日はあなた方地球人に、あるお知らせがあってメディアを乗っ取ってる』

閣下『心配しなくとも攻撃開始の合図ではないわ。むしろその逆……』

閣下『全世界でこれを同時配信する、というお知らせよ。平和的でしょ?』

閣下『これ、というのは動画ファイルでね、私たち黒い月幹部連の【日常風景】を撮影したものよ』

閣下『……えっと……あれ? これって言っちゃダメなやつなんじゃ……』

閣下『え、ちょ! この原稿全然ダメじゃない!? しゃべりすぎだよ!』

マミ「……何やってんのこの人たち……」

閣下『……あ〜〜〜〜……とりあえず、インターネットのこのサイトから落とせるから、見てねってこと!』

閣下『それじゃあね、バイバイ!―――ブツン―――』

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 10:04:42.47 ID:9v6rElOF0
ミキ「アミ、マミ! 今の見たよね!?」バタン!

アミ「ミキミキ! うん、見たよ!」

マミ「これは見るっきゃないよね! 研究所からは……うん、ウイルスはないって!」

ミキ「早速落とすの!」

マミ「おぉ……さすがに集中してて重いね……ヘヴィ!」

アミ「ていうかあの人ら、専用HP作ってたんだね……何さ、ステーションの案内って」

ミキ「幹部直筆の自己紹介文があるの……世界中の言語で」

マミ「ちょ! 活動予定はダメでしょ! そこは秘密にしといて欲しかったYO!」

ミキ「三日後にでこちゃんの操縦するアズサイズが東京に……馬鹿集団なの」

アミ「そこらじゅうに落とし穴仕掛けてやるYO!!」

マミ「お、DLできたみたいだYO! 早速見ちゃお……って、4時間×4本!?」

アミ「なっげー! 日が暮れちまうぜ!!」

ミキ「特典映像もしっかり2時間……アホ集団なの」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 10:05:31.24 ID:9v6rElOF0
―――二日後

アミ「……見終わった……」グッタリ

ミキ「長く……苦しい戦いだったの……」ウトウト

マミ「頭痛が痛いぜ……ミキミキ、痛いの痛いの飛んでけして〜……」

ミキ「痛いの痛いの〜……増(ま)せ〜……」ポコン

マミ「……反撃する力も、ないんだなそれが」

アミ「とりあえず、ハルシュタイン達はそんなに悪い奴らじゃない……それは分かったけど」

アミ「でもじゃあ、なんでそれを教えたんだろう?」


3人はいくら考えても分からなかった。
単純に油断させるためだけに、あのハルシュタインがこのような大胆で回りくどいことをするわけがない。
他に何か大きな目的がある、それしか分からなかった。

しかし3人が分からないのは、それは当然のことだった。

ハルシュタインの目論見は大きく外れた。
というか、そもそも
推測の時点で間違っていたのだ。

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 10:06:31.44 ID:9v6rElOF0
閣下「キサラギと地球人の精神は、関係がない―――!?」

紆余曲折あるも結局、オーバーマスター化して他のロボットを取り込んだキサラギに
ハルシュタインが操縦するハルカイザー号は、宇宙空間での一騎打ちの末敗北。
<<黒い月>>は志半ばに、崩壊したのだった。

それから数か月後―――


閣下「私たちは今、地球にいる」

閣下「私の敗北後、総員と重要機器を退避させたステーションが、オーバーキサラギに特攻するも」

閣下「やはり返り討ちに合い、そのまま太平洋に墜落したのだった」

閣下「私たちは降伏するも、キサラギ以外には勝る力を持つ私たちは、宇宙に帰る準備ができるまで限定で」

閣下「この星に留まることを、世界から許可されたのだった……まる」

アミ「はい、状況説明ご苦労!」

マミ「それじゃあ次は本音だ。言っちゃって、どうぞ!」

閣下「……準備できたからって帰るはずないでしょー! 絶対に支配してやるって思ってますよ、ええ!」

ミキ「……あはっ、まったく懲りてないの」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 10:07:26.70 ID:9v6rElOF0
マコト「閣下、その意気ですよ」

イオリ「ふん、当然だわ! 負けっぱなしなんて誰が納得できるものですか!」

タカネ「命はまだある……これは、頑張らずにはいられませんね」

ヤヨイ「いろいろ言ってますけどみんな、本当は仲良くしたいだけなんですよね!」

閣下「ヤヨイ、それ以上言わないで!」

マミ「ほっほーう、かわいいとこあるじゃないの」

アミ「スペースレベルのツンデレ……いや、ヤンデレかのう?」

ミキ「あふぅ……いい加減寝られるって思ったんだけどなー」

閣下「と、とにかく! 私たちの活動はまだ終了を迎えたわけではない!」

閣下「むしろ迎えたのは夜明け! 今度は地球上で、この星の侵略活動を続けていくつもりだからね!」

アミ「上等! アミたちの目が黒いうちは!」

マミ「きさんらに好き勝手はさせないぜYO!」

閣下「……だって私たちみんな!」

アミ・マミ・ミキ「……いや、仲間ではないよね!」

                      ―――終わり―――

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 10:09:09.75 ID:9v6rElOF0
途中から自分でも何をしたかったか分からなくなった
でも一応書き終えたし、投下してみた次第です
読んでくれてありがとう

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