“階段ツライヨ”オマリーコーチ早くもリタイア危機

風吹けば名無し

阪神の秋季キャンプが１日、高知・安芸で始まり、新加入のトーマス・オマリー打撃コーチ補佐（５２）も初日から熱血指導を行った。
二軍で本塁打と打点の２冠に輝くなど大砲候補として期待される森田一成内野手（２４）には「上半身を動かし過ぎるとボールに対して遅れる」とアドバイス。
最後には「（打率）３割、オネガイシマース」と声をかけるなど持ち前の明るさでグラウンドを盛り上げた。
しかし、その一方で早くも「リタイア危機」という不安も露呈してしまった。原因は旧知のチーム関係者が「また腹が出たな」と苦笑する体重アップと
現役時代から痛めていた両ヒザだ。この日の練習中も足取りは重く、ヒザの状態を気にする場面があった。
しかも、キャンプ地の安芸市営球場は山の斜面を掘り下げて建設されたため施設内は急坂が多く、ナインや関係者も息を切らしながら移動している。
さらに、打撃練習は施設の最高地点にあるメーン球場と最も低い場所にある室内練習場で行われる。
打撃担当のコーチは長々と続く急坂や階段を往復しなければならない。ヒザ痛を抱えるオマリー氏にとっては過酷な環境だ。
このため球団関係者が「今でも、あまりヒザの状態は良くないようだ。このキャンプ中に壊れてしまわないか心配だ」とナインより先にダウンしてしまうのではないかと不安視しているのだ。
もちろん決定打不足を解消するために和田監督の強い要望で招へいされたオマリーコーチをリタイアさせてしまうわけにはいかない。
そこでチーム内では「オマリーさんの状態しだいではセグウエイ（電動立ち乗り二輪車）やゴルフ場の電気カートを借りて移動に役立ててもらう」（球団関係者）という“救済プラン”も浮上している。
若虎を指導するために施設内を疾走する“オマリーカート”が安芸名物となるかもしれない。